―史上最大級のパーカッション・リボルバー
最初にこの銃を観た人は
「デカ!」
と思わず叫ぶでしょう 笑
そのぐらい大きい昔の銃です。
ではモデルガンを通して実銃の歴史も見ていきましょう!
概要
コルト・ウォーカー(Colt Walker)は、1847年にサミュエル・コルトとテキサス・レンジャーのサミュエル・ハミルトン・ウォーカー大尉の共同構想により誕生した、黒色火薬式パーカッション・リボルバーです。
本銃は
- 強力な火力
- 6連発
- 騎兵用拳銃
という当時としては破格の性能を持ち、後のドラグーン・シリーズ、さらにはコルト・シングルアクション・アーミー(SAA)へと続く系譜の原点とも言える存在である。

ここで黒色火薬と無煙火薬について少しだけ書いておきます。
黒色火薬と無煙火薬の違い
黒色火薬(Black Powder)
- 主成分:硝石・硫黄・木炭
- 発煙量:非常に多い
- 燃焼速度:比較的遅く、圧力上昇が穏やか
- 発生圧力:低い
- 汚れ:燃えカスが多く、銃内部が汚れやすい
- 主な使用銃:前装銃、パーカッション銃、初期リボルバー
- 特徴:古典的で扱いやすいが、威力と効率は低い
無煙火薬(Smokeless Powder)
- 主成分:ニトロセルロース(場合によりニトログリセリン)
- 発煙量:非常に少ない
- 燃焼速度:制御された高速燃焼
- 発生圧力:高い
- 汚れ:少なく、メンテナンス性が良い
- 主な使用銃:近代以降の拳銃・小銃・機関銃
- 特徴:高威力・高効率だが、銃の強度が必須
決定的な違い(要点)
| 項目 | 黒色火薬 | 無煙火薬 |
|---|---|---|
| 発煙 | 非常に多い | 少ない |
| 圧力 | 低い | 高い |
| 銃への負担 | 小さい | 大きい |
| 使用銃 | 古式銃 | 近代銃 |
| 互換性 | 無煙火薬不可 | 黒色火薬可(設計次第) |
注意点
黒色火薬用銃に無煙火薬を使用することは極めて危険であり、
銃の破損や重大事故につながる。
開発の背景
サミュエル・ウォーカーとテキサス・レンジャー
ウォーカー大尉はテキサス独立戦争および対メキシコ戦争に従軍した軍人であり、
- 既存の拳銃は威力不足
- 単発拳銃では騎兵戦に不利
という実戦経験から、「馬上で使える強力な多連発拳銃」を強く求めていた。
一方、サミュエル・コルトは1830年代にリボルバーの特許を取得していたものの、事業的には一度失敗しており、再起の機会を探していた。
1846年、両者は再会し、ウォーカーの具体的な戦場要求を反映させた新型リボルバーの開発が始まる。
基本仕様
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | Colt Walker |
| 製造年 | 1847年 |
| 製造数 | 約1,100丁 |
| 口径 | .44(実質的には.45に近い) |
| 装弾数 | 6発 |
| 全長 | 約400mm |
| バレル長 | 約9インチ |
| 重量 | 約2kg |
| 使用火薬 | 黒色火薬 |
| 点火方式 | パーカッションキャップ |
ここでパーカッションについて少し解説しておきます。
パーカッションリボルバーとは
パーカッションリボルバーは、19世紀中頃に普及した黒色火薬式の回転式拳銃である。
雷管(パーカッションキャップ)を用いて着火する方式。
シリンダーに複数の弾を装填できるため、当時としては画期的な連続射撃能力を持っていた。
一方で、装填に手間がかかり、湿気や汚れに弱いという欠点もある。
コルト・ウォーカーやドラグーン、1851ネイビーなどが代表例であり、
パーカッションリボルバーは後の金属薬莢式リボルバーへの重要な過渡期となった。
簡単に言うと現代のリボルバーみたいにカートリッジ式ではなくて
弾と火薬を自分でシリンダーに詰め込んで撃つ銃です。
構造と特徴
史上最大級のリボルバー
コルト・ウォーカー最大の特徴は、その圧倒的な大きさと重量である。
- 重量約2kg
- 片手射撃は現実的でない
- 銃というより「携行火器」に近い存在
現代のマグナム・リボルバーと比較しても、サイズ・重量ともに異常と言えるレベルである。
驚異的な装薬量
ウォーカーは最大60グレイン(3.9g)近い黒色火薬を装填可能で、
これは後のドラグーンやSAAをも上回る。
当時の単発拳銃やカービン銃に匹敵する威力を持ち、
「拳銃でありながら騎兵の主武装を補完する存在」として期待されていた。
シリンダー破裂問題
実戦および試験において、
- 過装薬
- 鋳造品質のばらつき
などによりシリンダー破裂事故が報告されている。
(1000丁中 約300丁破損・・・)
これが後のドラグーン・モデルで
- シリンダー短縮
- 装薬量制限
- 全体の軽量化
へと繋がる重要な教訓となった。
戦歴と評価
米墨戦争での使用
1847年、約1,000丁がアメリカ陸軍に納入され、
騎兵部隊およびテキサス・レンジャーに配備された。
- 火力は絶大
- しかし携行性は最悪
- ホルスターではなくサドル装着が前提
という評価が多く残されている。
私が特にウォーカーの印象として強いのが
レバーが勝手に下がってくる問題
ウォーカーは装填レバーのキャッチが不十分で、反動時に装填レバーが下がることが多く、迅速な追撃が妨げられていました。当時の修正案としては、銃身と装填レバーの両方に生皮ループを巻き、反動で装填レバーが落ちて作動がロックされるのを防ぐことがよくありました。
ウォーカー大尉の最期
皮肉なことに、設計者の一人であるウォーカー大尉は
コルト・ウォーカーが正式に広く使われる前、1847年に戦死している。
彼の名は、この巨大なリボルバーと共に歴史に刻まれることとなった。

後継モデルへの影響
コルト・ウォーカーは短命なモデルであったが、
その影響は極めて大きい。
コルト・ドラグーン・シリーズ
- ウォーカーの欠点を改良
- 軽量化
- 信頼性向上
これにより実用性が大きく改善された。

コルトSAAへの系譜
- 騎兵用拳銃という思想
- 大口径・高威力
- シンプルな構造
これらは後のコルト・シングルアクション・アーミーへと受け継がれていく。
ちなみに弾がカートリッジ式になったので
パーカッションモデルではありません。

現代におけるコルト・ウォーカー
実銃の希少性
- 現存数は極めて少ない
- 完品は博物館級
- 市場価格は数千万円以上になることもある
調べたところ2008年に約9500万円
2018年に2億3000万円で落札とありました。
ほんまかいな・・・
恐るべしウォーカー
レプリカと評価
現在では
- Uberti
- Pietta
などがレプリカを製造しており、
ブラックパウダー・ファンにとって憧れの存在となっている。
ただし、現代においても
- 重すぎる
- 実用性は低い
という評価は変わらない。
総評
コルト・ウォーカーは
- 「世界最大級のリボルバー」
- 「理想を詰め込みすぎた設計」
- 「後世への試金石」
という三つの顔を持つ銃である。
実用性だけを見れば欠点だらけだが、
銃器史における象徴的存在として、その価値は揺るがない。
まさに
伝説を撃ち出した拳銃
と言えるだう。
HWS コルト ウォーカー
↑動画を撮った後すぐ分解してしまったので写真撮っていないです・・・
動画で形状はご確認ください。
まとめ
いかがだったでしょうか?
画像では伝わりにくいほどデカイ銃。
デザートイーグルでさえ小さく見えます 笑
迫力満点のコルトウォーカー。
見かけたら是非手にとって下さい!
では!



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