M586 パワーカスタム

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銃

S&WのM586は「あぶない刑事」のタカが持っている銃として日本ではメジャーな気がします。

そんなM586のカスタム銃が「パワーカスタム」です。
では一体どんなカスタムなんでしょうか?

パワーって書いてあるからスゴイ「力(power)」があるのかと思ってしまいます 笑

順を追って見てみましょう!

けんじ
けんじ

エアガン歴20年以上。
モデルガンのブルーイングなどもしている
けんじが解説します!

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パワーカスタムとは

パワーカスタム(Power Custom)は、全米ガンスミス協会(APG)の会長を務めた
伝説的ガンスミス、ロン・パワー(Ron Power)氏が設立した、アメリカ最高峰の
カスタムショップおよび精密カスタムパーツブランドです。

特に1970年代から1980年代にかけて、PPC競技やビアンキカップといった
精密ピストル競技シーンにおいて
リボルバーチューニングの最高峰として君臨しました。

けんじ
けんじ

ここで分かったことは
「パワーカスタム」って
「力が強いカスタム」っていう意味じゃないってこと!
パワーは人の名前だった!
かなり紛らわしい!

創業者ロン・パワー(Ron Power)とブランドの歩み

  • 精密加工と機構改善の第一人者:
    単にサードパーティ製パーツを組み替えるだけでなく
    金属加工と内部メカニズムの再設計により
    リボルバーのトリガーフィーリングと命中精度を極限まで
    引き上げる手法を確立しました。

  • PPC競技における功績:
    PPCカスタムの黎明期において、数々のチャンピオンシップ獲得者を
    支えたカスタムガンを製作。
    彼のチューニングしたリボルバーは「シューターの技術をそのまま得点に
    反映できる精密機械」と絶賛されました。
けんじ
けんじ

パワーカスタムは競技銃だということが分かります。
もちろん競技してない人でもパーツを組み込んで
カスタムしている人はいます。
(パーツ販売色々してます)

代名詞モデル:「グランドマスター(Grand Master)」

パワーカスタムの代表作といえば、S&Wリボルバー(M586/M686等)をベースにした
「Grand Master」シリーズです。

けんじ
けんじ

今回ご紹介するマルシンのパワーカスタムはこの
グランドマスターを元に作られています。

代表的なメカニズムと仕様の特徴

  1. ノンフルーテッド・シリンダー(Non-Fluted Cylinder)
    • シリンダー外周の肉抜き溝(フルート)がない
      ストレートな円筒状の重量級シリンダー。
    • 重量増による反動軽減と、ロックアップ時の強固な保持に貢献します。
  2. 重厚なカスタムバレル(Bull Barrel)
    • マズルジャンプ(銃口の跳ね上がり)を抑えるための極太ヘビーバレルを採用。
    • バレル上部にはアリストクラット(Aristocrat)製などの
      マルチポジション・リブサイト(距離別着弾点切替機構)を統合配置。
  3. 極限まで滑らかなアクションチューン
    • ハンマーやトリガー周りのリンク構造と接触面を精密に微修正し
      摩擦を限界まで排除。
    • ダブルアクション(DA)で引き始めた瞬間から引ききるまで
      途中で引っかかりや重さの変化がない最高峰の
      トリガープル(Smooth DA Action)を実現しました。
  4. ロッキングメカニズムの強化
    • クレーン(ヨーク)の固定精度を高めるフロントロック機構の追加など
      射撃時のシリンダーのアライメント(ヨークとフレームの同軸度)を
      極限まで整える独自の改修を実施。
けんじ
けんじ

マルシンのパワーカスタムは
ヨーク固定は従来通りのロッキングボルトを使っています。

ガンスミス界における影響とパーツサプライヤーとしての側面

ロン・パワー氏の功績は、一品物のカスタムガン製作にとどまりません。

  • シム(Shim)およびチューニングパーツの供給:
    リボルバーのガタツキを抑え、シリンダーの前後・左右クリアランスを
    適正化するための各種精密シムや、ハイクオリティな
    ハンマー・ハンマースプリングなどを開発・販売。

  • 1911や他機種への展開:
    リボルバーだけでなく、M1911用パーツや
    ライフル用カスタムパーツ(Ruger 10/22用等)など
    現在も幅広い高品質メカニカルパーツを手掛け
    世界中のガンスミスやDIYシューターに利用されています。

PPCとは

PPCは、元々アメリカの警察・法執行機関(Law Enforcement)における実務的な射撃訓練として開発された競技・講習プログラムです。

  • 正式名称: Practical Pistol Course(実践的ピストルコース)
    または Precision Pistol Competition(精密ピストル競技)

  • 統括団体: 全米ライフル協会(NRA)が
    「NRA Tactical Police Competition / Precision Pistol Competition」として
    ルールを策定・管理しています。

  • 目的: 単なる静的射撃ではなく、制限時間内に異なる距離
    異なる姿勢(立射・膝射・伏射・障害物利用)で
    的確に命中させる実務技能の向上。
けんじ
けんじ

よくPPCカスタムと言われるモデルがありますが
PPC用の競技銃だということが分かります。
PPCさんが作ったわけではないということですね。
今回のM586パワーカスタムを文字だけでいうならば
M586 PPCカスタム パワーカスタム グランドマスター
といえば分かりやすいのでしょうかね?

ちなみにビアンキガンも作成しているので一言に
「パワーカスタム グランドマスター」と言っても

人によっては違うモデルをイメージしてしまいます。

誕生と歴史的背景

  • 1950年代〜1960年代:
    FBI(連邦捜査局)や各州警察が、従来の静的標的射撃(ブルズアイ射撃)では
    「実際の撃ち合い(ガンファイター)」に対応できないとして
    より実践的な射撃コースを開発。

  • 1960年代後半〜1970年代:
    NRAが警察向け競技プログラムとして正式にルール化。
    全米の警察官がスキルを競い合う全国大会
    (National Police Shooting Championship: NPSC)へと発展しました。

  • カスタマイズの発展:
    競技化に伴い、スコアを極限まで高めるため
    標準の警察支給リボルバー(S&W M10等)をカスタムした
    「PPCカスタムリボルバー」と呼ばれる独自のレースガン文化が誕生しました。

射撃コースと基本ルール

代表的な「1500ポイント・コース(150発満点:1500点)」の代表例です。距離(ヤード)と制限時間、姿勢が細かく規定されています。

距離発数制限時間姿勢・規定
7ヤード12発20秒立射(片手または両手)/ リロード1回含む
15ヤード12発20秒立射(両手)/ リロード1回含む
25ヤード18発90秒膝射(Kneeling)6発 + 障害物(バリケード)左手6発 + バリケード右手6発
50ヤード24発165秒伏射(Prone)6発 + 座射(Sitting/Prone)6発 + バリケード左手6発 + バリケード右手6発
25ヤード24発60秒立射(両手)12発 × 2ステージ

※上記を組み合わせ、合計150発(1500点満点)で得点を競います。

標的(ターゲット)

  • B-27ターゲット: 人型のシルエットターゲット。
    胸中央に「X環(10点+タイブレイク用)」、「10点(X環の外側)」
    「9点」、「8点」、「7点」の得点ゾーンが同心円状に配置されています。

使用銃器とPPCカスタムの特徴

PPC競技(特にリボルバー部門)で使用される銃器は
精密射撃に特化した非常に特徴的な外観と機構を持っています。


① ブルバレル(Heavy Barrel)

  • 太く重いマウント一体型・または太円筒型の樽状バレル(Ribbed/Bull Barrel)。
  • 目的: 反動(マズルジャンプ)の抑制と、連射時の銃身の跳ね上がり防止。

② リブサイト(Aristocrat sight 等)

  • バレル上部に太いリブ(Sight Rib)が設置され、フロント・リアサイトが一体化。
  • アジャスタブルポジション機能:
    7yd/15yd/25yd/50ydなど、距離に応じてサイトの着弾点を
    ワンタッチで切り替えられる可変機構(マルチポジション・カム)を備えたモデルが主流。

③ アクションチューン(ダブルアクション smoothing)

  • PPC競技は基本的にダブルアクション(DA)で連射します。
  • シリンダーが回転してハンマーが落ちるまでの
    トリガープルを極限まで滑らか(Smooth)にし
    引く途中で重さが変化しないよう精密に削り合わせ(ラッピング)が行われます。

④ ウッド・グリップ(Target Grip)

  • 射手の手に完全にフィッティングさせた大きめのターゲットグリップや
    バリケード射撃時に保持しやすい形状のグリップ。

PPC競技で使われた主なベースガン

  • S&W K-Frame (M10, M14, M15, M64, M67):
    PPCカスタムの最も代表的なベース。
    特に.38 Special弾を使用するKフレームリボルバーが多用されました。

  • S&W L-Frame (M586, M686):
    より堅牢なLフレームをベースにしたカスタム。

  • ガンスミスによるカスタム:
    ロン・パワー(Ron Power)氏やビル・デイヴィス(Bill Davis)氏など
    名ガンスミスが手がけたカスタムリボルバー(Grand Master等)が有名です。
デイビスカスタム

パワーカスタム

ベースになったS&W M586とは

S&W M586は、Smith & Wesson社が1980年に発表した.357マグナム弾を使用する
中型中口径リボルバーです。

開発の背景:KフレームとNフレームの「隙間」

1970年代まで、警察などの法執行機関やシューターの間では以下の2つのフレームが主に使用されていました。

  • Kフレーム(M19, M66など):
    持ち運びやすく扱いやすいが、強力な.357マグナム弾(特に軽量高速弾)を
    大量に射撃し続けると、フレーム下部やヨークに負担がかかり耐久性に限界があった。
  • Nフレーム(M27, M28など):
    極めて頑丈だが、大型で重く、携帯性や連射性に欠けていた。

この「Kフレームの扱いやすさ」と「Nフレームの耐久性」を両立させるため
中間にあたる新規格「Lフレーム(Medium-Large Frame)」が開発され
そのカーボンスチールモデルとして誕生したのがM586です。
(※ステンレスモデルはM686)


2. 機構的・構造的特徴

① フルラグ・バレル(Full Underlug Barrel)

M586最大の外観的・機能的特徴は、バレル下部のエジェクターロッドを格納する
ハウジングがマズル(銃口)先端まで伸びている
「フルラグ(フルアンダーラグ)」構造です。

  • 目的:
    マズル付近に重量を集中させることで
    .357マグナム弾発射時の強烈なマズルジャンプ(銃口の跳ね上がり)を
    効果的に抑え、連射時の再照準を容易にします。

  • デザイン性:
    コルト・パイソンを思わせる重厚で洗練されたシルエットとなり
    市場で非常に高い人気を獲得しました。

② 調整式リアサイトとフロントサイト

  • リアサイト:
    上下左右の微調整が可能なアジャスタブル・サイトを標準装備。

  • フロントサイト:
    レッドインサート(赤色の樹脂パーツ)が埋め込まれたラムプタイプが一般的
    、視認性を高めています。

③ 表面仕上げ(ブルー仕上げ・ニッケル仕上げ)

  • M586:
    スチール製で、伝統的な美しさを持つスチールブルー仕上げ(Blued Finish)および
    ニッケル仕上げ(Nickel Finish)がラインナップされました。

  • M686:
    同構造のステンレススチールモデル。
    過酷な環境下での防錆性を求める法執行機関ではM686が多く採用されましたが
    質感や美しさを好む層にはM586が強く支持されました。


3. 主な仕様・スペック

項目内容
口径.357 Magnum / .38 Special
装弾数6発(※後年のL-Frame 7-shotモデル等を除く)
フレームサイズLフレーム(L-Frame)
作動方式シングル / ダブルアクション(SA/DA)
バレル長2.5インチ、4インチ、6インチ、8-3/8インチ(競技用等)
材質カーボンスチール

4. バリエーションとマイナーチェンジ(Dashモデル)

S&Wリボルバーは仕様変更ごとに型番の後ろに「-(ダッシュ)+数字」が追加されます。
M586の主な変遷は以下の通りです。

  • M586(無印 / 1980年): 初期型。
  • M586-1(1986年): エジェクターハンギング部分などのマイナーチェンジ。
  • M586-M(リコール対応 / 1987年): 初期(無印)および-1の一部で、一部のハイパワーな.357マグナム弾(特に125グレイン弾)を使用した際、プライマーがバレル側に落ち込んでシリンダーロックを起こす症例が発生。ブリーチプラグとハンマーノーズを改修した個体には「M」スタンプが刻印されました。
  • M586-2(1987年): ハンマーノーズとブリーチプラグの改修を標準化。
  • M586-3(1988年): エジェクターリングの変更など生産工程の見直し。
  • M586-4(1993年): リアサイトの変更、ドリリング&タッピング(光学照準器マウント用ネジ穴の追加)の実施。
  • M586-5 / -7(1990年代末〜2000年代): 内部ロック機構(Internal Lock / フレーム側面の鍵穴)の導入や、MIM(金属粉末射出成形)パーツの採用。

※M586は一度生産終了となりましたが
現在はS&W社の「Classic Series」として復刻され生産されています。

S&W HP 今現在のM586
S&W HP 今現在のM686

5. 競技およびカスタムのベースとして

.357マグナムの反動を抑え込む重量バランスと堅牢なLフレーム構造から
M586およびM686はPPC競技やビアンキカップなどの
精密射撃競技におけるカスタムベースとして極めて高い評価を受けました。

  • ガンスミスによるカスタム:
    ロン・パワー(Ron Power)氏の手がける「Grand Master」などの
    競技専用カスタムにおいて、Lフレームの頑丈さと精密なアクションチューンを
    組み合わせたカスタム機が多数製作されました。

  • カスタムパーツの相性:
    太いバレルラグ構造や堅牢なヨーク保持力は
    アリストクラット製リブサイトの装着やノンフルーテッドシリンダーへの
    換装といったハードな改造にも十分耐えうる設計となっています。

マルシン パワーカスタム

↑パッケージ
白と黒のパンダカラー
シンプルですね

↑左側面全体像
画像からも分かるフロントヘビーなバレル

↑右側面全体像
左右共にバレル等には刻印無し

↑
フロントサイト
上下に動かすことが出来ます。

↑
リアサイト
左右に動かすことが出来るのと
任意に4つ指定した距離を設定しておいて
ダイヤルで変更します。
エアガンなので正直これで5m、10m、20m、30mなどの設定は難しいので
雰囲気だけを楽しむものだと思ってください。

(実銃は多分7、15、25、50ヤードの設定なのかな?)

↑取説のリアサイトの調整方法

↑
ヨークの固定方法は実銃とは違う

↓ ロンパワー氏の参考動画
この動画では通常のM686を扱っているのでヨークの固定は一点止めです。
グランドマスターは2点止め(例外もあるとは思います)

↑グリップ
木製ホーグタイプグリップ
とても握り心地が良い

↑カートリッジ
今回から変更されたカートリッジ
弾頭のパッキンが変更になっています。

分解・組立

動画編集中
出来上がり次第公開します。

動画を見ていただければ分かりますが

基本的には従来型のM586の分解と組立で行えます。

まとめ

いかがだったでしょうか!?

PPCカスタムだとデイビスタイプが有名で昔でいうと
コクサイのサターンやデビルなどを想像する人が多いと思います。

このパワーカスタムが市販で出ることはなかったので
大変うれしいですね~

このずっしりとした重みがたまんない!

是非売場で見かけたら手に取ってみてください。
次に再販されるか分からないのであるうちに買っといてくださいね!

※注意!

デイビスグリップ(プラスチック製)に木製グリップ付ける事(その逆も)出来ないから
買う際はどちらが好みかよく考えてから購入してね!
(私は木製が好きなので木製一択でした)

※なんで付けられないの?って思う方もいるかもしれないので簡単に解説を。


プラグリのガスタンクボトムはロング型になっています。
なので木製グリップ付けるとガスタンクのボトムが付き出ます。
ガスタンクにネジも切っていないので自分で切ることになります。
逆の木製グリップからプラグリに変更するとガスタンクボトムが短いので
タナカのロングノズルみたいなのが必要になります。
本体側のグリップ固定ピンも折る必要があります。

もしどちらも付けたい欲張りさんは木製グリップ仕様を買うのがオススメです。
ピンは折らないでグリップに逃がしを作るだけなので簡単です。

では!

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