「人・物・金」
経営でよく言われている言葉ですが
これは立場によって内容は変わってくると思います。
社長であれば会社全体のことになりますし
1事業所のトップではまた違います。
部署でもまた違ってくるでしょう。
今回はドラッグストアの店長としての
「人・物・金」というキーワードで
考えていきたいと思います。
※最近言われる「情報」というのがありますが本部で活用することが多いので割愛します。
一応書いておくと店舗の「情報」は「化粧品台帳」「ポイント会員獲得」が主な仕事になります。
化粧品が強い店は「化粧品台帳」は必須になります。
ポイント会員の顧客情報は商品購入履歴から様々な販促が打てますのでマストです。
ドラッグストア勤務25年
店長として20年勤めた登録販売者の
けんじがお伝えします!
人
シフト管理
シフト管理は1か月全体のシフトと、その日のワークスケジュールに分かれます。
1か月のシフトでは人員の穴が出ないよう従業員と交渉をして
作成していきます。
月のシフトを円滑に作成するには雇用条件通りに出勤してもらうのと、
日々従業員とのコミュニケーションを取り、
人員が少ない所に入って貰える関係性が必要です。
自店でシフトの穴が埋まらない時は他店に応援依頼をする方法もあります。
日のシフトを作る際は従業員の業務スキルを考慮して人員配置します。
ただ、偏った人員配置をすると不平不満が出てくることもあります。
急な休みがあった場合、代わりになる人がいなかったりすることも
ありますので出来るだけ色々な業務が出来るように人員配置したほうが
良いと思います。
仕事は出来るだけ偏らないほうがいいです。
よくあったのが、発注担当者が休みでそのカテゴリー
誰も発注できなくて困るというのがあります。
もちろん店長は全部できるのでやりますが
店長業務をする時間が無くなってきます。
教育
接客技術、レジ操作、商品の発注、返品、棚替え、棚卸、商品知識等あります。
店長の業務で一番苦慮されるのではないかと個人的には思っています。
教育こそ店舗作りに欠かせない大きな仕事だと思います。
店長は数年で異動しますが、パートさんは長くその店舗で働きます。
その店舗の文化を店長が作り上げなければいけません。
店長が既存店に配属になった時、自分の思いと違うスタッフが多いと
教育から始めていき店の方向性を統一していきます。
その際に反発があるかもしれませんがめげずに頑張りましょう。
推奨品を積極的に販売してくれる店
店長に頼りきりの店
店長居なくても何でも出来ちゃう店
本当に様々な店があります!
人員確保
店長にとって人員確保はとても重要。
人がいなければ店は回りません。
しかし多すぎれば人件費がオーバーして利益が出ません。
店がギリギリ周り過不足が無いように人員を集めます。
基本的な考えは1か月通して最低人員を割る、最高人員を超えることが無いように
曜日ごとに契約して採用していきます。
経常利益を出すために人件費を削りがちですが
店舗のオペレーションが最低限回る人員を確保しなければ
お客様からも従業員からも支持されないお店になっていきます。
従業員満足度が低下すると離職者が増えてますので
負のスパイラルが発生します。
求人を出してもなかなか募集が来ない時は本当にしんどい。
店頭告知だけでは無く、WEBでも募集しないと来ません。
物
商品の発注
商品を入れなければ売上になりません。
話題の商品や新商品をいち早く取り入れ
販売していきます。
欠品は最大の損失になりますので発注業務はとても大切です。
欠品を防ぐには週の売上や広告等のセールなどの状況、天候を把握し
常に潤沢にあるよう努めていきます。
しかし牛乳などの日配品と言われるものは発注精度が悪ければ
廃棄につながりますので発注のメリハリをしっかりしなければなりません。
店舗内備品の管理
店舗という箱に何を入れるか。
商品を置く棚から販促に使う機器、レジ、PC、など
本部主体で高額な機器は導入されますがまず店長が
上司に提案しなければ何も始まりません。
積極的に提案し売上向上とお客様の利便性をあげていかなければ
いけません。
備品や店舗の補修なども店長の仕事です。
もちろん店長が直すのではなく各業者に依頼をします。
これを「面倒だから後でいいか」などと後回しにすると
思わぬ事故や修復のために店を閉めなければいけないなど
大事になるので気を付けましょう。
※これが出来ないために訴訟が起きたり大きな損害が出たりします。
例)
階段の滑り止めが破損したときなど早急に対応します。
もし対応しないでその破損が原因でなくてもお客様は
「設備に不備があった!」と訴えるでしょう。
駐車場や店舗の外壁、照明などなど
日ごろから店舗周辺も見なければいけませんね!
金
売上、粗利
前年、予算を達成するのが店長の最終目標です。
一か月の目標を達成したからと言って安心してはいけません。
半期、通期で達成させます。
自分の賞与に関わってきますが何より
部下の賞与を左右させますので責任は重大です。
「あとちょっとだったのに!」は通用しません。
しっかり管理しましょう。
※1円でも未達だと数字的評価はされません。
売上は天候に左右されやすいので毎月貯金してないと
決算の時に天候悪くて未達成ということもあり得ます!
利益の確定は棚卸で決定します。
そこで重要なのでロス率です。
ロスについて書いてある記事は下記のリンクになります。
販管費
販促費とは店で使われるすべての費用になります。
固定費は店長にはどうにもできない費用です。
(店舗家賃、減価償却費、広告費等)
その他の費用は店長の采配で多少なりとも変わってきます。
- 人件費
- 消耗品
- 水道光熱費
特に人件費は店長の采配で大きく変わります。
適性の人員を使うことが望まれます。
こまめに電気を切るなど当たり前のことをするだけで変わってきます。
誰もいない休憩室のエアコンつけっぱなしとかアウト!
まとめ
「人・物・金」と分けて書きましたがお分かりの通り
全て繋がっています。
バランスを取りながら 「人・物・金」 をコントロールしていきます。
新人店長は一般的な業務(品出し、レジ打ち、棚替え等)をやりながら
店長業務をしなければならないので最初はテンパるかもしれません。
会社の指示をこなしながら店全体をコントロールすることは
大変かもしれませんが、売上、粗利などの目標を達成した時の
達成感は格別です。
店長、またはそれ以上の役職に行けるよう日々精進していきましょう!
ではまた!
コメント