登録販売者とは、2009年の改正薬事法により薬剤師とは別に
新たに定められた医薬品販売の専門家です。
都道府県が行う確認試験に合格し、販売従事登録をうけた者が登録販売者となります。
薬剤師しか薬の販売が出来なかったのがこの登録販売者制度が出来たおかげで
急速に医薬品業界が伸びている注目の資格です。
ドラッグストア勤務25年
店長として20年勤めた登録販売者の
けんじがお伝えします。
3つのメリット
就職・再就職に有利
薬を扱っている所は実はドラッグストアだけではありません。
ホームセンターやコンビニ、電化製品量販店と様々です。
ドラッグストアだけでも8兆円を超える市場規模なのに
他の業界も選べるとなると選択肢は一気に広がります。
そして重要なポイントが
薬を扱うのに必ず資格が必要なので資格者の需要が高いということです。
ドラッグストアでは1店舗あたり必ず資格者が3名ほど必要なので
常に人材不足になっています。
働ける業界が増えるのはホント助かる!
ちなみに資格があれば薬を扱う業界から同じ業界に
転職するのはスムーズな印象があります。
給料アップに有利
資格手当を出している企業が大半です。
正社員の場合、金額は様々ですが3000円~10000円ほどです。
求人に資格者手当てが書いてない場合がありますので
各企業に問い合わせをした方がいいと思います。
私が働いていた所は資格を取りたての人は5000円で
管理者要件(2年勤めている人)は10000円でした。
パート・アルバイトの場合ですが時給アップと言う形で30円~100円ほど
アップが見込まれます。
資格者手当てが支給されるかは各企業に問い合わせてみてください。
正社員と同じように資格取りたての人と管理者要件を
満たしている人では手当の金額が違いました。
需要の拡大
実は薬を扱う店舗は営業時間の半分以上資格者が居ないといけない
通称「1/2ルール」というのがありました。
それが2021年8月薬機法改正でその縛りが無くなりました。
今までコンビニ等が薬を扱いたいと思っても資格者を3人以上集められなかったので
不可でしたが、今後は取扱いを開始する業界が増えてくることが見込まれます。
登録販売者の需要が一気に上がった感じですね。
今後どのような業界が進出してくるか楽しみです!
給料
「給料アップに有利」の所にも書きましたが
具体的に各業界を見ていきたい思います。(正社員)
※パート・アルバイトは地域差で最低賃金が全く違うの
でここには記載していません。
東京都でいえばかなり差がありますが1100円~1500円ほどになります。
千葉県で1050円前後になります。
ドラッグストアが高めですね。
しかし私の見た感じだと店長になると大体どの業態でも同じぐらいの給料に
なる傾向があります。(500万~650万)
仕事内容
入る業種で変わると思いますがいわゆる小売業が主体になってきますので
納品、品出し、接客になると思います。
(調剤業務はしません)
医薬品だけ販売していればOKと言う所はどこも無いと思います。
そこは知っておかなければいけない所ですね。
医療事務の方で登録販売者の資格で医薬品を販売する人はいますので
他の資格と組み合わせればさらに仕事の幅が広がります。
実はお薬も色々種類があります。
登録販売者が販売できるのは
指定第二類医薬品、第二類医薬品
第三類医薬品の3種類。
販売できないのがお医者さんで出される処方箋薬(医療用医薬品)、動物用医薬品。
これが調剤薬局で扱っている物です。
そして※OTCの要指導医薬品、第一類医薬品です。
※OTC=Over The Counter (オーバーザカウンター) カウンター越しに接客販売すること。対面販売。 一般販売業だと思っていただければよいです。
お薬の資格だと調剤薬局を連想する人が多いかもしれませんが
調剤薬局でお薬を扱うのは主に薬剤師になります。
事務をしているのは医療事務と言います。
まとめ
他業種から薬を扱う職種に転職しようとしている方にはマストな資格です。
薬剤師のように6年間薬学部卒業の取得条件などもありませんので
どなたもチャレンジできる資格です。
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